高齢化が進むことで、介護を必要とする高齢者の数はどんどん増えています。
しかし、介護業界の仕事は、重労働で過酷な割には低賃金だと言われています。そのため離職率が高い業界でもあり、各施設では常に人材の確保に苦労しています。退職者が増えればその間も働いているスタッフの負担が大きくなり、新たな退職者を生む可能性も出て来ます。
それでは、介護業界で働いている人やこれから就職や転職を考えている人たちは、仕事のどの部分にやりがいと魅力を感じているのでしょうか。現場では、利用者の身体介助の一つとして入浴介助を毎日のように行います。この入浴介助こそが肉体疲労の大きな原因の一つで、慢性的な腰痛やぎっくり腰を引き起こしてスタッフを悩ませているようです。
しかし、こうした入浴介助などの支援は利用者にとってとても重要なもので、本来ならば家族ぐらい信頼した人にしかお願いしたくないものだと思います。こうした支援を一生懸命行ってくれる現場のスタッフに対しては、心から感謝の気持ちが生まれ、「ありがとう」という言葉をかけてくれることもあるようです。また、こうして喜んでいる利用者の姿を見て、この施設を利用することにして良かったと思う家族の方もたくさんいます。時には、そのような家族の方から感謝の言葉をかけてもらうこともあり、これらのことが現場のスタッフにとって仕事のやりがいになり、この職業の魅力の一つになっているようです。給料などの待遇面だけではない、利用者との信頼関係の構築こそがこの仕事をするうえでとても大切なのです。